2025年5月14日(水)原油市場の動向まとめ
~方向感に欠ける原油市場、様子見ムードが支配~
2025年5月14日(水)の原油市場は、引き続き方向感に乏しい展開が続いています。WTI原油先物(6月限)は前日比0.76ドル安の62.91ドルで取引を終え、ブレント原油(7月限)も0.75ドル安の65.88ドルに下落。いずれも1%程度の値動きにとどまり、前日の上昇を帳消しにするかたちとなりました。
原油価格の確認
指標 | 終値 | 前日比 | 備考 |
---|---|---|---|
WTI原油(6月限) | $62.91 | -0.76(-1.19%) | 小幅反落 |
ブレント原油(7月限) | $65.88 | -0.75(-1.13%) | 同上 |
出典:株式新聞Web, Investing.com
📉 原油価格の主な変動要因
▪ 米国原油在庫の増加
最新のEIAデータによると、米国内の原油在庫は予想以上に増加。需給バランスの緩みが懸念され、価格の重石となりました。
▪ 米中交渉の行方に不透明感
米中貿易交渉は現在「90日の猶予期間」に入っていますが、構造的な対立が根深く、交渉の先行き不透明感が原油需要の先細りを警戒させています。
出典:ロイター
▪ 米ドル安進行
一方、米ドルは対主要通貨で下落傾向にあり、ドル建て資産である原油に割安感が生まれ、一定の下支え要因となっています。
出典:OANDA
原油市場の材料整理(2025年5月14日時点)
分類 | 内容 |
---|---|
好材料(支え) | – 米ドル安進行(原油の割安感) |
悪材料(重石) | – 米国原油在庫の増加 – 米中交渉の不透明感 |
市場の雰囲気:様子見姿勢が広がる
ここ数日、原油市場はWTIで60ドル台前半を中心に小幅な上下を繰り返しています。OPEC+の増産や米国在庫の積み増しなど供給側の懸念がある一方で、ドル安や地政学的リスクが下値を支える構図。いずれの材料も決定打には欠けており、市場には「次のトリガー待ち」といった様相が強く漂います。
今後の注目点
- 米国在庫データ(5月15日EIA週報)
- 米中交渉に関する新たな進展
- OPEC+の6月以降の供給方針
- 地政学的イベント(特に中東情勢)
以上が、2025年5月14日(水)の原油市場の動向です。方向感に乏しい市場環境では、日々の材料に過敏に反応しやすいため、引き続き慎重な姿勢が求められます。次の「材料待ち」が市場全体の共通認識となりつつあります。
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