2025年5月7日(水)原油市場の動向まとめ
~原油反発、米国生産の下方修正と中東情勢に支えられる~
原油価格の確認
指標 | 終値 | 前日比 | 備考 |
---|---|---|---|
WTI原油(6月限) | $59.09 | +1.96(+3.43%) | 4営業日ぶり反発 |
ブレント原油(7月限) | $62.15 | +1.92(+3.2%) | 米供給減+中東リスクを反映 |
出典:OANDA
原油価格の変動要因
1. 米国の原油生産下方修正
米シェール企業「ダイヤモンドバック・エナジー」が2025年の生産予測を引き下げたことで、供給過剰懸念が後退。これが原油価格の下支えとなった。
出典:みんかぶ
2. ドル安進行
米ドル指数が3営業日連続で下落。ドル建て資産である原油の割安感が高まり、投資家の買い意欲が増した。
出典:Bloomberg
3. 中東の地政学的リスク
イスラエルとハマスの紛争が継続しており、供給への不安感が価格を支える形に。
出典:外為どっとコム
原油市場の材料整理(2025年5月7日時点)
区分 | 材料 | 内容 |
---|---|---|
好材料(上昇要因) | 米供給懸念 | ダイヤモンドバック社の減産見通し |
ドル安 | 原油の割安感上昇 | |
中東情勢 | イスラエルとハマスの紛争激化 | |
悪材料(下落要因) | 米景気減速懸念 | 前週発表のGDPがマイナス成長 |
OPEC+増産継続観測 | 次回会合(5/5)での判断次第 |
エネルギー以外の注目要素
トピック | 内容 | 影響 |
---|---|---|
米中貿易交渉の進展期待 | 世界経済の改善期待 → 需要増の思惑 | 原油価格上昇圧力 |
FOMC政策決定控え | 金融政策の不透明感がリスクオン姿勢を抑制 | 価格の上昇余地に一定の抑制要因 |
今後の注目点
- OPEC+閣僚級会合(5月5日):6月以降の増産可否が焦点。
- FOMC政策決定と金利見通し:原油市場への間接的影響も大きい。
- 中東情勢の悪化:ホルムズ海峡の物流リスクなどが再燃する可能性。
本日の市場は、需給の見通しと地政学リスクが支配する中、前日の反発を確かなものとしました。
今後の材料次第で再び下落基調に転じる可能性もあり、引き続き「供給動向」「通貨動向」「地政学リスク」の三点を中心に注視が必要です。
コメント