イラン制裁+在庫減で原油価格反発!WTIは64ドル台に【2025年4月23日 市場まとめ】

原油価格の動向(2025年4月23日)

  • WTI原油先物(6月限):64.36ドル(前日比 +0.69ドル、+1.08%)
  • ブレント原油先物:67.99ドル(前日比 +0.54ドル、+0.8%)​

本日は、米国によるイランへの新たな制裁措置や、米国の原油在庫の減少、米中貿易摩擦の緩和期待などが重なり、原油価格が上昇しました。​


原油価格上昇の要因

1. 米国の対イラン追加制裁

米国財務省は、イランの液化石油ガス(LPG)および原油輸出に関与する個人およびネットワークに対する新たな制裁を発表しました。これにより、イランからの供給減少が懸念され、原油価格の上昇要因となりました。​

出典: Reuters

2. 米国の原油在庫の減少

米エネルギー情報局(EIA)の発表によると、先週の米国の原油在庫は予想に反して約4.6百万バレル減少しました。これは市場予想の80万バレル減を大きく上回るもので、需給の引き締まりを示唆しています。​

出典: Reuters

3. 米中貿易摩擦の緩和期待

米国のトランプ大統領が中国からの輸入品に対する関税の一部撤廃を示唆し、また連邦準備制度理事会(FRB)への批判を和らげる発言をしたことで、米中間の貿易摩擦緩和への期待が高まりました。これが市場のリスクオンムードを醸成し、原油価格の上昇を後押ししました。​

出典: Reuters


原油価格の材料整理(2025年4月23日時点)

種別内容
好材料– 米国の対イラン追加制裁による供給減少懸念
– 米国の原油在庫の予想外の減少
– 米中貿易摩擦の緩和期待
悪材料– 中国経済の減速による需要鈍化懸念(IEAの見解)

🔍 今後の注目点

  • 中国経済の動向:国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、中国経済の減速が原油需要の拡大を鈍化させており、年内の原油価格に下押し圧力がかかる可能性があると指摘しています。​

出典: 株探

  • 米中貿易交渉の進展:米中間の貿易摩擦の緩和が期待される中、今後の交渉の進展が原油市場に与える影響が注目されます。​
  • 米国の金融政策:FRBの政策スタンスや金利動向が、ドルの動きや原油価格に影響を与える可能性があります。​

本日の原油市場は、供給面での懸念と米中関係の改善期待が価格を押し上げましたが、中国経済の減速による需要鈍化懸念が引き続き下押し圧力として存在しています。今後は、これらの要因のバランスを見極めながら、市場の動向を注視する必要があります。​

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