原油価格の動向(4月15日)
- WTI原油先物:1バレル=61.62ドル(前日比+0.09ドル、+0.15%)
- ブレント原油先物:1バレル=64.81ドル(前日比+0.34ドル、+0.53%) 注目株の株式新聞Web | ニュース・適正株価・銘柄情報
両指標ともに小幅な上昇を見せましたが、依然として年初来の低水準で推移しています。
価格変動の背景
1. 米中貿易戦争の影響
トランプ米大統領が中国製品への関税を145%に引き上げたことに対し、中国も報復関税を実施。この関税合戦が世界経済の減速懸念を高め、原油需要の低下が予測されています。
2. 国際エネルギー機関(IEA)とOPECの需要予測下方修正
IEAは、2025年の世界の石油需要の伸びを日量73万バレルと、前月の予測から30万バレル引き下げました。米中の貿易摩擦が主な要因とされています。 Reuters
OPECも同様に、2025年の世界の石油需要の伸びを日量130万バレルに下方修正しました。 Investopedia
3. 投資銀行の価格予測引き下げ
ゴールドマン・サックスは、2025年のブレント原油価格の平均を63ドル、WTI原油価格を59ドルと予測。2026年にはさらに下落し、それぞれ58ドル、55ドルになると見込んでいます。 Reuters
JPモルガンも同様に、2025年のブレント原油価格の平均を66ドル、WTI原油価格を62ドルと予測しています。 Reuters
エネルギー市場以外の関連ニュース
米国の対イラン政策
米国エネルギー省は、イランの原油輸出を阻止する可能性を示唆。これは、イランの核開発問題に対する圧力の一環とされています。
総括
原油市場は、米中貿易戦争の激化、需要予測の下方修正、投資銀行の価格予測引き下げなど、複数の要因が重なり、価格下落圧力が強まっています。一方で、地政学的リスクや供給制約が価格の下支え要因となる可能性もあり、今後の動向に注視が必要です。
コメント